第4回マスコミセミナー セミナーレポート

2009年12月18日

本年のGABAストレス研究センター第4回セミナーでは、子どもから大人まで幅広く、リラックスすることがさまざまな勝負シーン(受験・ビジネス・ゴルフ)に有効であるという研究結果をご紹介しました。実証研究は、被験者が、リラックス効果がある食品素材GABAを摂取し、どの程度集中力が上がるかを、唾液中のストレス物質CgA(クロモグラニンA)やクレペリン検査(計算テスト)などを通じて、各勝負シーンで検証しました。

【セミナー内容】
<イントロダクション>
「リラックスと集中」
杏林大学医学部精神神経科 主任教授 古賀良彦

<演題>
1.「夕方からのストレス負荷に対するGABAの作用」
静岡県立大学食品栄養科学部 教授 横越英彦
2.「ゴルファー脳とGABA」
東京慈恵会医科大学 脳神経外科 教授 大井静雄
3.「学童期の学習に与えるGABA摂取の影響」
杏林大学医学部精神神経科 主任教授 古賀良彦
4.「学習塾での食育とおやつ」
株式会社成学社 取締役 広報部部長 片岡 光

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【演題詳細】

1.「夕方からのストレス負荷に対するGABAの作用」
静岡県立大学食品栄養科学部 教授 横越英彦

現代人は日々様々なストレスと闘っていると言われている。今回は、サラリーマンの日常生活を想定し、「夕方からのもうひとがんばり」をキーワードに疲労が蓄積しはじめる夕方にストレス負荷の試験を行いGABAの作用を検証した。その結果、GABAの摂取により夕方の集中力が向上すること、ストレスマーカーの上昇が抑制されることが確認された。以上の結果、GABAは、夕方からの仕事の効率をアップする食品素材として期待できると考える。

2.「ゴルファー脳とGABA」
東京慈恵会医科大学 脳神経外科 教授 大井静雄

スポーツにおける脳の役割は非常に重要であることが近年明らかになってきている。日ごろの練習の成果をいかに存分に発揮できるか、いかにここ一番で集中力を発揮できるかは脳の働きによるものが大きい。プロスポーツ選手でさえも精神集中に問題をきたすイップス脳に陥り引退を余儀なくされた例もある。そこで今回は、ゴルフプレー中にGABAを摂取し、ゴルファーに対するGABAの作用を検証した。その結果、GABAの摂取により冷静なプレーができるなど体感のある効果が確認できた。

3.「学童期の学習に与えるGABA摂取の影響」
杏林大学医学部精神神経科 主任教授 古賀良彦

現代は大人だけでなく子供も過度のストレスにさらされていると言われている。中学受験を行う小学生は年々増加傾向にあり、長時間の勉強を強いられることも多い。一方で、学童期の学習ストレスの緩和と集中力の向上に対する食品素材の作用を検証した報告は少ない。そこで今回、GABA摂取が児童の学習に与える影響について、「学習塾」という勉強中心の環境下で大規模な調査をいった。その結果、GABA摂取が児童の学習ストレスを軽減し、集中力を持続させる効果が確認できた。

4.「学習塾での食育とおやつ」
株式会社成学社 取締役 広報部部長 片岡 光

近年学習塾に通う児童の数は増加傾向にあり、「第2の学校」的な役割を担っている。ただし、学校とは違い学習塾に通う理由は大半が「受験に合格するため」である。中学受験をする児童の数も年々増加傾向にあるが、受験は「一発勝負」であり、緊張感からくるストレスをいかに低減し集中力が発揮できるかということも受験を成功させる重要なポイントである。成学社では、勉強だけでなく食事など日頃の生活をサポートすることで「ここ一番」に強い心身を育めるよう「食育」に積極的に取り組んでいる。今回は、「食育」の一環としてストレス低減作用が証明されているGABAが配合されたチョコレートを児童に配布し、「勉強とおやつ」の関連についてアンケート調査を実施した。

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